このニュースを見た時、東京電力はストップ高になると思ったんですけどねぇ・・・

この話書こうかどうしようかずっと迷っていたんですけど、ネタに困ったので書きます。（笑）

日本政府が賠償総額を4兆円と想定した試算を出した

って記事には書いてあるんですけど、「どう試算したら4兆円になるんじゃい。テキトーに仮置きで決めただけだろう？」って思う訳です。

今はまだやっと被災地の復興に手を付け始められたって状態な訳で、原発もまだシリアスな状態が続いている訳で、賠償総額なんて弾き出し得ないと思う訳で・・・

思うに「原賠法もある事だし4兆円を越える分は国が負担する事にしてとりあえず東京電力の賠償総額を確定させよう。」って腹積もりなんだろうと。

しかも

試算によると、東電は自己資金で足りない分について、電力各社で新たに設置する「機構」から支援を受ける。機構には国も公的資金を拠出し、公的資金は東電を含む電力各社が10年間にわたって返済するという。
試算は、東電が電気料金を約16％上げることが前提になっているという。

と来た。

東京電力はすでにメガバンク連合から2兆円の緊急融資を受けていますし、機構とやらに優先株でも発行すれば東京電力負担分の2兆円は十分拠出できる金額だと思います。
電気料金の値上げがセットなら優先株の買い戻し償却や負債の返済も問題無いでしょう。


なんでこんなに急いでこんなに東京電力に取って現実的な案を纏めたのか？
それは「東京電力の決算を現実的な内容で確定させるため。」だと思う訳です。

なんで急いで現実的な内容で東京電力の決算を確定させる必要があるのか？

それは「東京電力の上場を維持するため。」だと思う訳です。

今回は東日本大地震のため特例が認められるとは言え、上場を維持するためには私の記憶が間違っていなければ決算日から75日以内に有価証券報告書を提出しなければならない訳で。


ご存知のように今年の決算では第一生命を初めメガバンク等、東京電力の大口株主が東京電力株の大幅下落を受けて多額の評価損を計上します。

今回はあくまで評価損という事で実際にキャッシュが動いた訳では無いのでまだ良いですが、もし東京電力が上場廃止という事になればこれら大口の株主は1円とかで東京電力株を投げ売りしなければならない訳で・・・そうなると日本経済に与えるインパクトは想像できない程になる可能性が高い訳で・・・

政府、官僚、経済界、そろってそのような事態はなんとしても回避したいという意見で一致しているのだろうと思う訳で。



以上より私はこのニュースを読んだ時、「東京電力は上場維持→その前提だと今の株価は割安→ストップ高」と思った次第です。
でも朝日新聞だけが報じているって所が弱かったんですかねぇ。
実際の5/6の東京電力株の動きは以下示す通りでした。



大引けが近づくに従って明らかにヘッジと思われる売りが出ていますね。
日経新聞辺りが報じていればまた違った動きだったのかもしれないですねぇ。
相場ってわからないなぁ。
ニュースが出た直後に「東京電力株はストップ高になると思います。」的記事を書かないで良かった（笑）


今後どうなるんでしょうねぇ。

記事を逆に読めば、「上場が維持されるとは言え、10年は無配が続く。」とも読める訳で「相当長期の投資家でないと今の東京電力株には手を出せない。」とも言えるって事ですかねぇ。
10年も民主党政権が続くとは思えないし、自民党辺りが東京電力の責任を追求する方向でマニフェストを出してきて与党に返り咲く可能性もある訳で・・・

しばらくは今の株価で揉むのかなぁ・・・

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